虫垂炎 ~ 大腸内視鏡検査

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虫垂炎

虫垂炎

appendicitis

虫垂炎は急性腹症の中では最も高頻度な疾患であり、腹膜炎を伴う急性虫垂炎は緊急手術の適応です。

小児や高齢者の虫垂炎は典型的な症状が発現しにくいことが特徴的です。

また、妊産婦の虫垂炎は虫垂の移動に伴い診断が困難なことがあり、経験豊かな医師の判断が必要です。

糞石や異物、また粘膜下リンパ濾胞が増殖することなどにより、虫垂根部が狭窄または閉塞して感染を起こすことにより発生するといわれています。

 

病理学的、臨床的に以下のような分類となります。

1 カタル性虫垂炎catarrhal appendicitis:炎症が粘膜に限局しているもの。

2  蜂巣炎性虫垂炎phlegmonous appendicitis:炎症が筋層から全層に及ぶもの。

3  壊疽性虫垂炎gangrenous appendicitis:虫垂壁の壊死を起こし膿瘍や腹膜炎を呈するもの。


臨床所見としては腹痛、悪心・嘔吐、発熱が主症状です。

腹痛は通常、心窩部痛から発症し数時間後には臍部から右下腹部に移動し限局してきます。

悪心・嘔吐は初期の反射性のものが多くみられますが、進行してくると腹膜炎に伴う麻痺性腸閉塞によるものとなるので判断に注意する必要があります。

発熱は37~39℃までのことが多いようです。

高齢者の場合は時に37度以下の場合があります。

腹部身体的所見として最も重要なのは、圧痛点の確認と虫垂炎に伴う腹膜刺激症状の有無の判断です。


圧痛点 Rapp(ラップ)四角形内のMcBurney(マックバーニー)圧痛点(臍と右上前腸骨棘を結ぶ線上外側1/3)、Lanz(ランツ)圧痛点(左右上前腸骨棘を結ぶ線上で右側1/3)が最も虫垂炎の診断には有用です。


筋性防御 muscular defense:炎症が虫垂壁の漿膜に及んだときや、腹膜炎にまで進行したときに起きる筋性防御反射で、触診時に腹筋の硬度が反射的に増すことを言います。

この所見があると手術適応になることが多いです。

Blumberg(ブルンベルグ)徴候 rebound tenderness(反跳痛)とも呼ばれ、触診で腹部を圧迫したときよりも、その圧迫を急に解除したときのほうが腹痛が増強される徴候。腹膜刺激症状であり、腹膜炎の存在をほぼ確定することになります。


自分の経験では簡単な判断として片足ケンケンができないような場合は手術を考慮しないといけない場合が多いです。

 

直腸指診 digital examination:Douglas(ダグラス)窩を触診し疼痛が明らかであれば骨盤腔に炎症が波及している間接的所見である。また、直腸右壁に圧痛が明らかな場合も同様である。

小児の場合にお腹の力が抜けずに正確な判断に困るときにこの指診を使用することがあります。


血液検査では白血球は炎症発生初期から増加し、10,000以上になることがほとんどですが、高齢者、小児では特別な判断が必要なことがあります。


CRP測定も参考になりますが、時間的には若干おくれて上昇するように思います。


腹部単純X線検査 回盲部に小腸ガスがみられることが多く、右腸腰筋陰影の消失も腹膜炎の間接的証拠となる。

 

局部的イレウスも重要な所見です。

超音波検査では腫大した虫垂が描出され、壁の肥厚がみられると診断確定です。

炎症が進行すれば腹水の存在、膿瘍像の描出も参考となりますがかなりなれた技師、医師が担当しないとわかりません。


CT検査も現在は撮影速度も速くなり急性疾患の診断にも重要な検査の1つです。

他疾患との鑑別や慢性虫垂炎の診断には必要です。


診断・鑑別診断

臨床経過や身体的所見が典型的なものの診断は容易ですが、手術適応か否かを判断するのには苦慮することが多いので血液検査所見や他の画像診断を参考にしながら決定することが重要です。

特に小児や高齢者では重症化するまで明らかな症状が出現しないことがあります。また、妊娠中の虫垂炎の診断も難しいく経験豊かな医師の判断が必要です。


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