いろいろな腸閉塞 ~ 大腸内視鏡検査
単純性イレウス
腹痛は腸管運動亢進が原因である内臓痛です。
周期性の疝痛となることが多く、嘔吐によって一時的に軽快する場合が多いようです。
嘔吐物は小腸(特に口側に近い場合)のイレウスでは胆汁が主になりますが、大腸や大腸に近い小腸のイレウスでは糞臭のする吐物や便が混じる場合があります。
腹部膨満はイレウスの部位が口側に近いほど軽度で範囲が狭く、大腸のイレウスでは広範囲となります。
診察所見で特徴的なのは、蠕動不穏visible peristalsis、腸雑音で有響性金属音metallic soundの聴診、腸管を腫瘤として触知することが認められることがあります。
腹膜刺激症状は認められない事が多いです。
絞扼性イレウス
腹痛は体性痛であり持続的で鋭く、比較的局在部位のはっきりした痛みの事がおおいようです。
悪心・嘔吐、腹部膨満などもあるが、それらに引き続いて腹膜炎に伴う反動痛〔Blumberg(ブルンベルグ)徴候〕や筋性防御などの腹膜刺激症状が前面に出てくる事もありますが早期には出現しない事が多い印象です。
腹膜炎の増悪とともに腸蠕動は弱くなり、有響性金属音や蠕動不穏は次第に少なくなります。
麻痺性イレウス
腹部膨満に伴う腸雑音の減弱または消失が特徴的です。
悪心・嘔吐、排便・排ガスの減弱・消失などの腸管の麻痺による症状が主体で、全身状態の悪化は急速には起こらない事が多いようです。
ただし、汎発性腹膜炎などの炎症に伴う麻痺性イレウスの場合は重篤な全身症状の一部であり早急な対応が必要と思われます。