急性出血性直腸潰瘍 ~ 大腸内視鏡検査

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急性出血性直腸潰瘍

急性出血性直腸潰瘍 acute hemorrhagic rectal ulcer

 

概念

急性出血性直腸潰瘍とは直腸、特に歯状線近傍にできる潰瘍です。

高齢者に発症し、重篤な基礎疾患、特に脳血管障害を伴っていることが多いです。

 

病理・病態生理

ストレスや臥床による血流低下が基盤にあると考えられていません。

基礎疾患としては脳血管障害、肺炎、黄疸、糖尿病、腎不全、慢性閉塞性肺疾患、敗血症、MOF(多臓器不全)、脱水症などが報告されています。

 

臨床所見

突然の大量下血で発症する事が多いです。

出血量はショックに陥るほどの大量で1,000mlをこえることがあります。

無痛性であり出血する前に診断されることは少ない。

 

検査所見

下部直腸の歯状線近傍に不整形潰瘍が輪状に発生します。

時に潰瘍は帯状、地図状になり横軸方向に長く分布することもあります。

しばしば露出血管を認め、大腸鏡による直腸内反転法により詳細に観察することが可能です。

 

診断・鑑別診断

糞便性直腸潰瘍との鑑別が必要である。糞便性潰瘍は高度の便秘により硬くなった便が腸管を機械的に圧迫することにより発生し、急性出血性直腸潰瘍と同様に動脈硬化などの基礎疾患を有することが多いです。

 

直腸だけでなく口側の結腸、特にS状結腸に発生し、しばしば穿孔を起こすことがある。また直腸の潰瘍も歯状線近傍ではなく、それより口側のことが多い。

 

経過・予後

内視鏡的止血術および経肛門的止血術が行えれば予後は良好であるが、基礎疾患の予後に左右される。

 

治療

内視鏡的止血術および経肛門的止血術が優先される。もしこの処置で止血不可能なときは一時的に用手的圧迫やタンポナーゼを行い、動脈塞栓術、直腸切除、人工肛門造設術が必要になることもある。

 


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