過敏性大腸症の検査 ~ 大腸内視鏡検査

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過敏性大腸症の検査

検査所見
身体所見および検査所見は他疾患の鑑別に大切ですが、両者ともにIBSに特異的な所見はありません。
検査項目の選択は個々の患者の状況に応じた常識的範囲とした方がよいでしょう。
IBSは長期間にわたり寛解・再燃を繰り返すので、症状が一定の変動範囲にあるうちは臨床検査を追加する必要はない事が多いと経験的には感じます。
大腸癌との鑑別は年齢、遺伝性、血便の有無などで必要で内視鏡検査が必要な事があります。

最近は若年でも大腸癌の発生があり得ますので先入観にとらわれないようにする必要はあります。

治療
IBSの治療に画一的なものはありません。
個々の症例の心理状態、環境などで状況はことなり難しいです。
したがって、理想的治療は個々の症例を詳細に解析し、病態や病状などに応じて緻密に治療戦略を立てる個別的治療となります。
しかし、個別的治療を行うには治療方針を定めるうえでの関連要因が多く、対応するだけの十分な治療薬剤の種類もはっきりはしていません。

患者さんへの説明
検査結果を丁寧に説明し、IBSは機能性疾患であることと、IBSの病態生理をわかりやすく説明し、良好な患者-治療者関係を築くことが大切となります。

生活指導
IBSは生活の場に問題のあることが多いように感じます。
身体症状のなかでも、便通異常や腹痛は、生活習慣のなかでの悪い条件づけによる行動変容の結果である場合もあり複雑です。

患者さんはストレスと関連があることに気づいていないこともあります。
自分の状態を自覚してもらう事で解決する場合もあります。
食事、便通、睡眠、ストレスなどの日誌を数週間記載してもらい症状の悪化と関連することが見いだせ、症状に対する考え方が変わり、症状が改善する場合もあります。
食事指導としては高線維食をすすめますが、必ずしも食事の内容は治療に必要とは限りません。
ただ高線維食は便秘型に効果がある場合があります。
 
薬物治療
1)身体症状の薬物治療:
下痢、便秘、腹痛の強いときに薬物治療は有用です。
線維製剤であるポリカルボフィルカルシウム 、抗コリン薬、およびトリメブチンなどには効果が期待できる場合が多いですが、完全に症状がとれるわけではありません。
薬物治療を行うにあたっては、偽薬効果の高い疾患であることに注意します。つまり精神的な因子がかなり大きいという事です。

2)向精神薬:
抗不安薬は、一時的なストレスにより不安・緊張感が生じた場合や、身体症状がさらに不安を増すといった症例に用いる場合があります。
 実際にはよく効く事が多いのですが・・・眠くなる事が多く実際には使用できない場合が多いです。
 
抗不安薬の投薬量は、中枢性に不安を除去するほどの量を用いなくとも、自律神経に対する作用から症状が改善する印象です。


投薬量は精神科領域での使用量の1/3程度で十分の場合が多いようですが、症例によっては十分量の抗うつ薬の投薬を必要とすることもあります。個々で対応する必要があります。


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